第2話 「ありがとう町の英雄」

砂がイタイ

キャラバンガードは、日が暮れてからも休息することなく歩き続けている。なので、タンポポも追跡し続ける。
移動中に、また、化け物に襲われたが、難なく撃退してくれる。で、化け物の死体から生肉と角を回収。
売ったらいくらになるんだろか・・・
角と生肉と焼肉と荷物が増えてきたが、持てる量が僅かなので、黄色いまずそうな肉は捨てることにした。(カネもってないトレーダすら買値ゼロ言うてるし…)

しばらくすると、前方にまた外壁のようなものが見える。
地図を確認すると、いつのまにやら砂漠の北の果てらしい。
あれも奴隷の町か拠点なのだろうか・・・
キャラバンたちは、どうやらその外壁に向かって歩いているらしい。

外壁が見えたのは、夜の22時頃。入り口に到着したのが夜中の2時。砂漠広いぜ。

キャラバンたちは、中には入らずにそのまま別の方角に向かって歩き続けていってしまった。
え、ちょっ、なにしに来たんだよと。

化け物の死体から回収した角と生肉で荷物も重くなってきたので、売れるなら売りたい・・・
なので、おれだけ寄っていくことにした。
捕まるかと思ったけど、タンポポは、あっさり門を通過。おいおいいいのかよ、どう見ても奴隷以下のタダの乞食やぞコイツ・・・
しかし残念なことに、ここは街とかそういうのではなく、奴隷を使役する石切り場らしい。

夜中なので、奴隷は牢屋に入って眠っているところでした。
外は満遍なく歩哨が立ってるけど、牢獄の中は檻に入った奴隷さんだけだったので、とくに意味もないんだけど、足かせの開錠にチャレンジしてみることにした。

最初は全然うまくいかなかったけど、奴隷が「がんばれ!もう少しだ!!そうだ!その調子!!」
みたいな応援してくれたので、タンポポも張り切ってしまって、夜が明けるまでに4人の足かせを外す。

がちゃ、がちゃ

しかしスマン、外で奴隷商人がうろうろし始めたようなので、檻を開ける時間が無かったほんとにゴメン。
結局、檻から出られなかった彼らは、怒鳴り散らされてふたたび足かせを付けられて、今日の仕事に向かいました。

うーん、市場も無いし、ほかに用もなかったので、石切り場を出ることにした。
しかし奴隷の人たち。
足かせしてるとはいえ、服とズボンを身に着けている奴隷は、全裸でガリガリのタンポポと比べると異次元の文化人に見えてしまう。
(ここで奴隷になって働いてもよかったかな・・・)

門を出て、周囲を眺める。
北側は海だった。
それ以外の方角は、すべて砂漠。でも西にいくと砂漠から出られる。

昨夜のキャラバンの姿も見えないしで単身で西へ。
しばらくすると遠くで何かと何かが戦闘している。
食糧が底を尽きてたので食糧が欲しい。

終わってから近づくと、「英雄リーグ連合」というグループが化け物3匹にボロカスにされてました。
どっかの町の若者が結成した冒険者パーティーみたいな連中なのかな

うぐぐ・・・かったとおもうなよー・・・・

近づいてみると死んでる人はいなかった。
でも全員が意識不明の重体。ほっときゃ死ぬなーこりゃ。

気の毒に・・・
どこの町から来たのか、まったくわからないけど、
家族や恋人の静止を振り切って、若気の至り100%で町を出てきたんだろうなぁ・・・
残念ながら、彼らの運命もここまでだ。
町に残してきた彼らの家族、友人は、彼らが生きて戻ることを生涯待ち続けるんだろう
彼らが全滅して虫の息になってたことをおれが伝えてやってもいいけど、君たちどこの町のダレよ?
身元が分かるものとか持ってるの?

え、ちょっとまって、服とかズボンとか武器とかあんじゃんなにこれ
もらっていいの?まじで?(いやダメだろ泥棒だろソレ)

わーい、おようふくだー

うおおおおおお
一気に、町の英雄装備一式が!!
医療品も持っていたので、それももらって、意識不明の彼らの止血をしてやることにした。
たぶん死なずに済むだろう。よかったなー。もしかしたら帰れるかもしれないぞ!
がんばれ!傷は浅いぞ!!

さっきまでと、まるで別人

で、持てるだけの荷物をもって、いまだ意識の戻らない彼らを放置し、そこからさらに西へ進む。

なんか見える。クソの塊?

クソの塊にさらに近づくと、へんな人型生物がうじゃうじゃといる村に到着。クソの塊は彼らの住居だった。
つか、ここ売店あんじゃん??!!!
なんか、タンポポをめすらしがって追いかけまわしてくるヤツが1人いるけど、無視して店へ。
ほぼ二日かかって、ようやく最初の売店に到着した!(人間の店じゃないけど

ぐぁ~ん

店主はちゃんと現金も所持していたので、持っているものを売ることにした。

町の英雄から拝借した装備品は、「盗品」のラベルがついていたし、それ以外は化け物の角と肉だけ。で、消耗品の医療品と肉だけを残して、なにもかも売ってしまうことにした。

食べ物が欲しかったのだけど、すぐに食べられそうなものが売ってない。
まぁせめてズボンくらい買うか・・・
で、いちばん安いズボン買う。
それと売店でベルトにつけるランタン買いました。
これで夜でも自分の周囲は明るい!

店を出ると、村のすぐ外で何やら喧騒。
村の連中ではなく、通りかかったキャラバンが、化け物の群れと格闘している
その数なんと6匹!!

だいぶ苦戦したようだけど、キャラバンたちが化け物に勝利(チっ・・・
キャラバンたちが傷の手当てをしているところを横目に、化け物の肉をかき集める。

肉たくさんゲット
焚火を起こして肉をつっこんでから化けの物ツノを村の売店に持ってて売る。
焚火に戻って、焼けた肉を食う。
すべての肉が焼きあがるころには、3日目が始まろうとしていた。
いや~、死なないもんだなー。

さっきまで文無しだったが、6300catになっている。
武器は(ぜんぶうっちゃって)無いけど当面の資金はできたし、食糧も3日分くらいありそう。

どこか安全な町か村で、ひと息つきたいなー

tanpopo

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする

Sorry, Japanese only